60歳からの外国語修行

また読みたくなって買い直した。一昨年の秋に一度読んだが、誰かにあげてしまったようで見つからなかった。著者は英語が専門の翻訳家である。近年のアメリカ文学、僕はあまり知らないのだが、にはスペイン語のフレーズやスペイン語文化(メキシコの文化)が頻出するらしく、著者は以前からNHKスペイン語ラジオ講座で勉強していた。しかし、毎回1,2か月経たずに中断し、半年後の講座再開からまた聴講を繰り返したそうだ。実はこの本に触発されて僕もラジオのスペイン語講座を聴いていた。番組の開始時刻は頭で覚えていても、仕事に集中するとすぐに時間が経過してしまい、聞き逃すことが続いたので、僕も2か月ほどで止めてしまった。

著者の場合はここからが少し違う。60歳を期にメキシコで (たしか) 10か月の語学留学を決行する。滞在先は語学滞在者向けに部屋を貸し出している老姉妹宅でのホームステイ。この時著者はスペイン語がほとんど使えず、老姉妹は英語が分からない。何が何でもスペイン語を使わなければならない状況は言語習得に効果的だったようだ。因みに著者のスペイン語レベルは10段階ある難易度中の最低レベル、nivel 1 だったそうだ。中には70歳からスペイン語を始めたというアメリカ人ご婦人も居て、僕のように40手前からこの趣味を齧っているものには大変心強く感じる。若い頃の記憶力と柔軟性が無くても、語学は時間さえかければ誰でもできるのだ。

同様の語学留学エッセイをもう一つ。こちらはフィンランドに語学留学(?)に行く話。著者は当時大学卒の若者である。大変面白い本だが、約40年前の内容なので今のフィンランドがここに書かれた通りなのかは分からない。自分でフィンランド語でエッセイを書き、先生に添削してもらうことで言語力が上達したようである。現在日本においてフィンランド語の語学書が、その実用度・認知度の割に多数出版されている一因はこの本にあるかもしれない。

そして再びこの本。なにか変わった言語を勉強したいならこれはお勧め。言語の系統も僕らの旧友、インド・ヨーロッパ語族のインド語派という区分に属し、発音も難しくないので大変とっつきやすい。より深く学びたい場合に日本語で書かれた本が他に見当たらないのが欠点か。

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