2月の気になる本など
近況報告的な更新。先日あるニュースサイトにて、好きな作家を一人答えるアンケートの結果を見た。年代別で殆どトップ(70代以上のみ3位)だったのが東野圭吾。これまで読んだ覚えが無いので、そんなに人気なら読んでみたい。他には、2・30代は現在の流行作家がランク入りして、4・50代から司馬遼太郎が入ってくる。総合で一位は東野圭吾、二位は忘れて、三、四位で司馬遼太郎と宮部みゆきが続く。外国人作家は一人アガサ・クリスティーが下位の方に入ったのみ。一人しか名前を挙げられないとしたら、僕自身は誰にするだろうか。最も敬愛するトールキンはこの種のランキングにはしっくりこない。今となってはもう読むことも殆ど無くなってしまったけど、読んだ記憶を忘れ去ったとしたら読みふけることになるだろうと思われる作家は司馬遼太郎、宮城谷昌光、上橋菜穂子、ドストエフスキーあたり。作品数も考慮するとやっぱり司馬かなあ。
色々あり、今年の読書目標3冊を更新。変わらないのは(1)『神曲』イタリア語。Audible版なので読書とは言えないかもしれない。変更したのは(2)『スーフィズムと老荘思想』と(3)『星の王子さま』ラテン語版。(2)はイスラム思想について少し知りたくなった。(3)はフランス人が翻訳しているため、日本語訳よりも原著に忠実だと定評があるそうな。(1)と(3)に取り掛かかるにはもう少し準備が必要である。特に前者はかなり先になりそう。語学趣味を反映しないとすれば、(3’)『パピルスのなかの永遠: 書物の歴史の物語』かな。書店で気になっているのだけど、ビニール包装されており中を覗けないので困った。
2月に出版される文庫・新書を検索していて、気になる本が幾つか出てきた。
・『戦国ブリテン アングロサクソン七王国の王たち (集英社新書)』
・『ローマ帝国の誕生 (講談社現代新書)』
・『日本語の秘密 (講談社現代新書)』
・『古代文字の解読 (講談社学術文庫)』
・『生のなかの螺旋―自己と人生のダイアローグ (ちくま学芸文庫)』
・『中国農村の現在-「14億分の10億」のリアル (中公新書, 2791)』
『戦国ブリテン』は同じ新書レーベルから出ている同著者の本がどれも妙に面白かったので読みたいリストの第一位。続く講談社の3冊はすぐには読めないかも知れないが、趣味のジャンル的に僕の必読書である。残りの2冊は余裕があれば。先ずは現在読んでいる『イスラームから見た西洋哲学』と『妄想感染体』(SF)を読み終わらないとならない。前者はイスラム教徒の著者がイスラームの方が偉いとする立場?で解説していて中々面白い。三分の一ほど読んだあたりで後者を読み始めたら止められなくなり、中断してしまった。
少し前に中古で購入した『ラテン広文典』。章が進んで難しくなっても現在の楽しさが維持できるかは分からないが、これ迄のところは毎日少しづつ愛読中。ラテン語への興味をこれほど刺激する本は得難いと思う。至る所に留意したい記述があり、いちいち付箋を貼っていたら、既読部分が付箋だらけになった。全くの初学者には書いてあることの有り難みがピンと来ないかも知れないので、2冊目以降にお勧めである。
『本気で学ぶイタリア語文法問題集』を漸くザッと読み終えた。特に問題部分は本当にザッと一読したのみ。量が多いので中々しんどく、遠過去の活用と条件法、接続法の使い分けは曖昧にしか理解できていない。イタリア語に関して特に感じるのは曖昧さを念入りに排除した言葉だという点。一般的に文法は時代が下るにつれて簡略化される(確かなことは言えないけど)のに、動詞の時制の使い分けに限れば親言語であるラテン語より複雑化していると思う。発音と語彙に関しては、先に触れた分だけより素直に受け入れることができたスペイン語を基準にすると少しチューニングする必要があって、未だ微かな違和感を感じる。
さて、年末から楽しみにしていた『テーマで学ぶノルウェー語』。実際に手に取ってみると、望んでいたものとは違った。代わりに、今年の読書(?)目標へ向けた準備として、『イタリア語の世界を読む』を読むことにした。