サルデーニャの蜜蜂

今月頭に出版予定だった、すごく楽しみにしていた本が1冊あったのだけれど、アマゾンのページ上でずーっと(仮題)のままなので心配していたら、案の定予定日が延期になった。積読本は沢山有るのだが、できるだけ楽に読めるものをと思って新たに購入したのが本書であった。先々週の木曜の夜から旧に目眩が出て、丁度堅苦しい発表を都心の某所で行った後だったので、疲れが出たのかなと思っていると、乗り物酔いのような浮遊感と吐き気、下痢が治らずに週末を寝て過ごすことになった。色々と思い当たるところがあり、恐らく食中毒だったのだろう。金曜の丸一日を寝で過ごし、硬い床に煎餅布団を引いただけの寝床では体が痛くでそれ以上寝て居られなくなった土曜に、未だフワフワして焦点の定まらない頭でも読めそうな本をと思ってフラフラと本屋に出かけて本書を見つけた。

著者のエッセイの例に漏れず、各章毎の繋がりはあまり無いので気になるタイトルの部分から読み始める。ローマ時代から続く養蜂家を描く表題の『サルディーニャの蜜蜂』も良かったが、最も好きなのは『満月に照らされて(仮題)』。焦点の定まらない頭でぼんやり読んでいると、まるで満月の青い光によって照らし出される物語が、紙芝居のように場面場面で絵として立ち上がってくる、そんな夢で見るような印象のみが記憶に残った。(仮題)としたのも、内容に加えて章題もはっきりと覚えていないからである。翌日曜日も食欲は出ないものの、食べたいかもと唯一頭を過ぎった素うどんと蜜柑のみを食す。腸内を出し切ったせいか、暫くは便に匂いがしなかった。

趣味で継続している語学の方は、僕の場合は1言語に集中せずに(集中できずに)その時々で興味が出た言語を学習する程度なので、僕はこれをファッション語学と読んでいる。人に喋る時は「ファッション」に重心を置かれると困るので普通に語学というけれど。今年はなになに語をやろうかな、と言う感じ。再開しようかなと思っていたギリシャ語は仕事と体調不良でなんだか腰を折られてしまった。一方で来年1月末にノルウェー語の気になる語学書が出版予定になっているのを見つける。文法入門書ではなくて文章読本なので、ある程度基礎的なことを知っておく必要があり、その本までにノルウェー語の準備をすることにする。『ニューエクスプレス➕』が中古で安く手に入って助かった。

ノルウェー語は語学趣味を始めた最初期に同書(➕じゃない版)で齧ったのみで、記憶に微かに残っているようないないような。発音はデンマーク語ほど歯痒くは無いものの、近縁なのでなんかこう、モラモラし、ン”ーやイ”ーとなる。歯をギリリと噛みしめたくなる、そんな感じ。これは多分、付属の音声ファイルがよく無いんだと思う。一方、某語学サイトの発音は聴くとスッキリする。

何せファッションなので、割ける労力的に考えて同時進行は最大で3言語までにしており、それぞれ習慣枠(週末等で定期的に)、息抜き枠(触れたくなった時に)、短期枠(腰掛け用)として区別している。今現在は習慣枠がフィンランド語、息抜き枠がウェールズ語。そしてこの年末年始の短期枠はノルウェー語かなあ。動詞の活用や名詞・形容詞の曲用はほぼ消失している(?)ため、ロマンス諸語より余程取り掛かりやすいと思われる。文法要素の簡単さはモチベーションにはならないけど、単語と活用を覚えるのが大変な言語だと短期枠のみで手一杯になるからね。