地中海世界の歴史1 神々のささやく世界 オリエントの文明

1冊目をやっと読んだ。とは言ってもラテン語的に言うなら「legi(完了形)」ではなくて「lego(現在形)」、最終章をまだ残してはいるが、少し時間が空いたうちに読書の近況を書いておこうと思った次第。本書に関しては、あまり言いたい事がない。好きなテーマだし楽しいけど、対象とする時代の不明瞭さもあって著者の推量が多く、なんだかボンヤリした記述内容であった。取り扱われる時代はBC5000年以前(ウバイド期)からBC1000年ちょっと前まで、メソポタミアとエジプト、シリア(地中海東岸一帯)の地中海?東方地域である。古・中・新王国と続いたエジプトの栄光時代はここ迄となり、メソポタミアとシリアでは(世界)帝国が台頭する。ヘブライ民族の由来の一説が面白かった。2巻目も楽しみである。

『地中海と人間』は3月ごろに半分程度まで読み進めたもので、それほど面白く読める内容でもなく、忙しくなると同時に中断してしまった。この上巻一冊で14世紀辺りまでカバーする、かなり忙しい本である。文化的、経済的な交流史が中心。暫くの間は再開することは無いだろうと思う。

これは言語学者であるバンヴェニストの論文集。前から一寸気になっていたのだが、高くて手を出せなかったところ、しばらく前に中古がネットでかなり安く出ていたので購入。最近習慣として定着してきた30分程度の朝の読書時間に、『野生の思考』の次の本として読み始めた。でもなんだか何時でも読めそうな(読みたくなるような)内容なので、その時間枠にはもう少し読み難い本を選び、本書も中断。