ハウスメイド 他

年始の一冊目に読んだ『マーブル館殺人事件』に続いて手に取ったのが、これも何かしらのランキングで上位(トップだったか)に入っていた表題作『ハウスメイド』である。近年の「このミステリーがすごい」系ランキング上位作がどうも肌に合わなくなってきたと感じつつ、多少の期待を込めて読み始めたのだが、やはり好みではなかった。というより、正直につまらない。半ば辺りからは、見開きページで目に入る単語を拾い読みしてページを捲るような読み方になってしまった。物語は、住み込みメイドである主人公を含むわずか五人を中心に展開するという、きわめてシンプルな構成である。本として読むより、二時間ほどの映画として観たほうが、まだ楽しめるのではなかろうか。以前は世間的に高評価なエンタメ小説は僕も楽しめたのだけど、最近は好みが少しずつずれて来ているのかも知れない。

早朝にマクドナルドでロシア語の教科書と何か一冊を読む、という習慣が定着してから、気づけば三ヶ月近くが経った。今年に入って読んでいたのは、ドゥルーズの『ディアローグ』とアガンベンの『開かれ』である。いずれも、ページ数の少なさを基準に選んだ。
理解できなくても構わない、という前提の読書枠ではあったが、案の定というべきか、自分なりの意見を述べられるほどには理解できなかった。したがって、これらについてはここまで。

ロシア語の教科書のほうで、今年に入ってから読んでいたのが『演習 ロシア語動詞の体』である。知らない人のために少し説明しておくと、ロシア語では(スラブ系言語一般でも?)、多くの場面で不完了動詞と完了動詞を使い分ける必要がある。前者は動作が継続して行われることを表し、後者は動作が完了することを表現する。この使い分けによって意味のニュアンスに差が生じたり、ある状況ではどちらか一方のほうが自然になる、という。

本書はその区別に特化した一冊であるが、画像からも分かるように古書である。同著者で「演習」と付かない本もあるのだがあまりに高価なので、かなり安かったこちらを購入したところ、解説部分が僕には十分すぎるほど充実していた。その大部分は例文である。ただしアクセント記号が付いていないので、そういう段階の学習者向けの本なのだろう。例文に出てくる動詞についても、不完了・完了の区別を含めて何度も辞書を引くことになった。演習問題はあまりに大変そうで、結局手を付けず仕舞い。今週末からは、同じく古書で購入した『現代ロシア語文法 中・上級編』を見ていくつもり。

他にも読みかけの本が数冊なくはないのだが、どうも就寝前の読書が捗らない。というのも、最近また外国語単語帖のアプリ(nemo)を再開したからである。デンマーク語の発音を忘れないようにとふと思い立ち、久しぶりに触ってみたのがきっかけで、その流れで現在学習中のロシア語、さらにそのついでにポーランド語まで再開してしまった。
デンマーク語は単語の文字数も短く、英語と似たものも多いため、負荷は低い。一方、後者二つはなかなか大変である。単語を十個ずつ程度なら今のところ何とかなっているが、二十個ほどに増やすと、何度やっても最後まで思い出せない単語や熟語がいくつも残る結果になる。

さて、Audibleで何度も聴き、もう内容をすっかり覚えてしまったある本の映画化作品が、三月にいよいよ公開されるという。楽しみでもあり、かつ心配でもあり。