ダン・ブラウンの新作と近況報告
しばらく更新が途絶えていた。というのも、このところ一冊の本を読み通すことがほとんどなかったためである。そんな折、Audibleでダン・ブラウンの新作(約8年ぶり?)を見つけ、先日ようやく聴き終えたのを機に、近況報告も兼ねて更新することにした。
最近は寝る前の習慣として、Kindle Unlimitedから気ままに漫画を1〜2冊選んで読むようになってしまった。読み進めるうちに続きが気になる作品に出会うことも多いのだが、購入し始めると際限がなくなるため、今のところは何とか踏みとどまっている。
読書が進まない理由のもう一つは、時間の掛かる本に手を付けてしまったからだ。それについては追々書くとして、現在の読書の中心は『魔の山』と『百年の孤独』の原著である。ずっと前から少しずつ読み続けているものの、ようやく全体の四割ほどに辿り着いたところ。
『魔の山』については、以前からそうだったのだが、セテムブリーニが語り出すと途端に文章の意味を追うのが難しくなる。第5章に入ったあたりでついに根負けし、日本語訳(新潮文庫版)を購入し、分からない箇所を照らし合わせながら読む方針に切り替えた。もう上巻も終盤なので、本当は下巻に入るまで我慢しようかとも思ったのだが、後半にはセテムブリーニの論敵(だったかな?)も登場し、さらに難解になると薄ら記憶にあり、結局は早かれ遅かれこの読み方になった筈である。なお、読書体験そのものは非常に面白い。
『魔の山』を主に読んでいるため読書時間の多くを割かれてしまうものの、『百年の孤独』はそれを上回るほど面白い。一つには文章が非常に読みやすい点が挙げられる。それが著者の文体によるものなのか、スペイン語自体の分かりやすさによるものなのかは不明。辞書を引きつつではあるが、心地よいリズムで読み進められる。
この本については、学生時代に日本語訳で粗く読み飛ばしてしまったのは実に惜しいことをした、と今になってようやく気付いた。それだけでも儲けものである。まだ全体の四割ほどだが、ここまででもおそらく今年読んだ中でNo.1である。
読書が進まない理由の三つ目は、前述の原著読書にすっかり味を占めてしまい、もう一つ、原著が比較的手に入りやすい言語を、辞書に加えて日本語訳という“補助輪”付きである程度読めるレベルまで引き上げておきたいと思い立ったからである。この言語はかつて一度齧ったことがあるものの、まとまった文章を読める段階に至る前に、何らかの理由で(多分忙しくなって?)中断してしまっていた。
まだ気が変わる可能性もあるので明言は避けるが、ひと言付け加えるならーー格変化を覚えるのがとても面倒な言語である。
さて、ダン・ブラウンであるが、ちょと時間が無くなったのでその内に更新する(かも)。

