ペルシア語 (世界の言語シリーズ15)
『ペルシャ語四週間』が読みたくなった。レビューを見ていると良書ではあるが詳細かつボリュームがあるので、何の知識もなく読んだらその良さが分からないどころか苦痛だろう、という訳で表題の大阪大学出版の「世界の言語シリーズ」の方から数日前に読み始めた。『フィンランド語四週間』にしても『ラテン語四週間』にしても、ある程度知った後に読んだからこそ理解できた良さが多々有ったのだ。ペルシャ語は広い地域で共通語だった歴史を持つため印欧語族の中では英語などと同様に文法的要素がかなり簡単な部類に入るらしい。簡単さはその言語を趣味で学ぶ動機としてはマイナスな要素だけれど、複雑な語尾変化を一々覚える必要が無いということは今回は助かる。表題書はペルシャ語学科の学生が初年度で学ぶ内容らしく、全24章立ての各章を一週間のペースで十分に身に着けつつ進んでくださいと書いてあり、そもそも本自体がかなり薄いので心理的にも楽である。
さて、『ペルシャ語四週間』は近所の書店には置いておらず、これを書いている日に吉祥寺の大きな書店まで行って来た。その書店は語学書が充実していて、目当ての本は見つからなかった代わりに、『フィンランド語童話選―アンニ・スヴァン作品集より』という、フィンランド語関連で次に読むのに丁度良さそうなものが手に入ったので一寸嬉しい。『四週間』の方は幸いなことに未だ絶版になっていないので、通販で買うことにする。僕が語学書に出してもいいかなと思えるギリギリの値段である。『四週間』シリーズには他にも読みたいものが有るのだが、例えば『ノルウェー語四週間』は古本市場の値段が文字通り一桁違うので手が出せない。それにしても、人が多くて妙に疲れた。
そうそう、元々はペルシャ語ではなくて年末ギリギリに出版された白水社の『ニューエクスプレスプラス タタール語』が読みたいと思っていたのだけれど、よく考えてみればタタール語がもし気に入ったとしても、その先を続けるのに苦労しそうだと思い今回は見送った。詳しい教科書が出ているとすればロシア語だろうし。それでは、良いお年を。