インデックス式 ラテン文法表

ここ最近、娯楽小説の気分ではない、という状態が続いている。高評価らしい歴史小説2冊を夏頃に読み始めはしたものの、それぞれ数十ページ読んだだけで中断してしまった。決してつまらない訳ではないんだけど。ただSFだけは何か良いものがあれば読みたい。新刊の新書も読み進めたい気持ちが続かずに、何冊か中断中。そんな中で久々に、面白い本、つまり現在の僕の気分に合う本を見つけた。先のオリンピックでも少し問題になった、Tから始まる内分泌物質に纏わる内容である。その本の紹介はそのうちに。今のペースだと読み終わるのに2週間くらいかかるかもしれない。

ついこの前に出版された『インデックス式 ラテン文法表』。前回でイマイチかもと発言したが、文法事項が要素ごとに簡略に解説されており、例文も少しだけついているので、おさらいするのに中々良い冊子だった。個々の動詞の活用を確認するにはやや不向きだけど、それにはピッタリなサイト(latin is simple だったかな?)が在る。

8月終わり頃から少し忙しくなり、早朝の読書時間を削っていた。漸く出版されたスピノザ全集第4巻は、再開するには丁度いい切っ掛けである。早速ヘブライ語文法綱要から読んでいるのだけれど、冒頭の文字と発音の解説箇所から挫折しそうである。まずヘブライ文字、特に母音記号の部分が判別出来ない。強度の近視の所為というかお陰と言うか、これ迄は老眼鏡を使わずとも何とかなっているものの、今回は中々きつい。最終手段として眼鏡を外せばクッキリと見えはする。が、これを続けてこの手段も効かなくなった時が怖い。幸いなことに、ヘブライ文字自体は文中にポツポツと出てくる程度なので、もう暫く目を細めつつ頑張ろうかな。頭に入って来ない説明が多いが、この時間枠の読書は読み通すことのみが目的なので問題ない。どうしても優先して読みたい本が他に出てこなければ、今年は本書で最後になるだろうか。

『現代ドイツ語文法便覧』を一寸ずつ読むのが結構楽しくて、『関口 ドイツ語主要前置詞辞典』も読み始めた。これも朝の読書時間枠。本書も中々楽しい。今現在はまだ最初の項目である “an” の用例の最中である。しかし、『現代・・・』の方でも感じたことだが、ドイツ語の語彙の豊富さというか造語力に面白さと同時に怖さを覚える。以前、もうイタリアに帰った同僚が、ドイツ語は難しいと言っていた(ちなみに当人はドイツ語は全く出来ない)ことを思い出す。恐らくこの辺の、語彙の使い分けの細かさ(?)を指していたのかも知れない。もう一点、『現代・・・』を読んでいて意外と手強く感じたのが、冠詞・代名詞が付属する場合の形容詞と名詞の変化パターン。「意外と」と書いたのは、以前やった際はサラッと通り過ぎてしまったから。ラテン語の語尾変換もそうだが、後天的な言語でこういうのが自然と出てくる人は凄い。

最近Audibleで聴いたタイトルが以下の3冊で、ライブラリに入っている未聴のものを適当に選んだ。イタリア語でハリーポッターを聴くのは暫く前に飽きてしまった。
“The Universe in a Box”は日本語訳で『箱の中の宇宙』だったかな?シミュレーションの歴史と発展に関する内容であった。日本語訳版のAmazonでの評価は結構高いが、あまり面白いと思わなかった。5点満点中3点くらい。
“A Traveler’s Guide to the Stars”も日本語版が出てたことは知っているけど、タイトルが思い出せない。本書は3冊中最初に聴いたこともあって、内容も面白いくらいに思い出せない。多分そんなに面白くなかったのだろうと思われる。
“Living on Earth” は『蛸の心身問題』の著者の、『メタゾア』に続く著作。『蛸』は日本語訳を読んだかどうか覚えていないが、Audible版は何周かするくらいに楽しんだ。それには少し劣るが、本タイトルもやっぱり面白い。行動と環境という観点から見た意識の進化の話である。4点。日本語版は見つからなかった。もう一冊の『メタゾア』は未読未聴。購入しようと検索してみると、既にライブラリに入っていた。次はこれかな。