とんでもスキルで異世界放浪メシ

最近は異世界転生ジャンルの漫画に嵌っていると以前に書いたが、中でも割と気に入っているタイトルの一つが表題作。本命グループ(勇者候補の一行)に巻き込まれる形でファンタジー世界に召喚されてしまった普通のサラリーマンが、独りその世界で生活することになる。この主人公は専用のスキル「ネットショッピング」を授かっていて、元世界(現代日本)の物品をファンタジー世界の通貨で購入できる。また無限に近い容量の収納空間(四次元ポケット)も特殊能力として授かっており、物品を幾らでも持ち運べる。これらと元々持っていた料理技能を駆使して、表紙にも描かれているフェンリル(むっちゃ強力な狼のこと、北欧神話の主要キャラクター)をコンパニオン(使役動物)にし、本人自身はごく普通の人間に過ぎないのに、一歩人里を離れるとモンスターがうろつくような世界を悠々快適に旅する。そして行く先々でフェンリルの圧倒的な強さと現代日本の一般的な料理(生姜焼きなど)で人々を驚かせていく。そんな暢気なお話。

本タイトルの何が良いと言って、この類の漫画にありがちな、生理的な気持ち悪さ(本当によくある)が皆無なことである。具体例を挙げると、妙に薄着の美(少)女、美少女の胸や股間の強調、美少女のパンツ見せ、不要な入浴シーン、無駄に増える美少女の登場人物と主人公のハーレム状態、などなど。この潮流(¿文化?)の背景は良く知らないが、こういう要素は潜在的な読者層を制限してしまうと思うのだけどなあ。その点、本タイトルは安心して読める。店員など脇役として女性キャラクターが出てくるが、皆ちゃんと服を着ている。ただし、十数話辺りでスライムを手懐ける辺りから飽きてくる。もう一タイトル、少し気に入っているのが『装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます』。この説明的なタイトルはこのジャンルの典型。内容は表題作とだいたい同じで、こちらには料理上手のコンパニオン(動物)がいて、女性はちゃんと服を着ている。

さてここからが本題。この項は表題書の紹介を装った、爬虫類の紹介なのであった。僕のコンパニオン達?は、ヒョウモントカゲモドキ(通称レオパ)数匹、ニシアフリカトカゲモドキ(通称ニシアフ)一匹、ボア系が一匹、ナミヘビたくさん、である。僕自身が使役されている側だけれども。このサイトを訪れる人でコレ系のペットが気になっている人は少ないと思う。でも、ほんのチョットでも興味を持っている人もいるかも知れない、そんな人の為にそれぞれがどんな感じか紹介したい。もっと詳しいサイトは他に山ほどある。が、僕はペット自慢がしたいのだ。

レオパ達への接し方は個体毎に変えていて、警戒心の比較的強い二匹はそれぞれ45×30cmの比較的大きなケージに入れ、隠れ家や流木を置き、できるだけ構わないように接している。必要な時には持ち上げたりするのだが、実に嫌そうにする。これらが僕の方に積極的に寄ってくるのは、エサを準備している気配を察知した時だけ。一方、最初に飼った一匹は初めから人の手をまるで怖がらず、積極的に登ってくるのでしばしばハンドリングしており、運動量も比較的多いせいかシュッとしている。ベビーから飼った奴も今では慣れ、随分とのんびり家に育ったが、小さい頃は鳴き声を上げ、ダッシュしていた。種としての特徴か家畜化されて長いからなのか、全体的に陽気、というより臆病さの度合いが低く、ケージの最前面で無防備に手足を投げ出して寝ていたりする。今いる飼育個体が何らかの理由でリセットされた(居なくなった)としても、レオパはまた飼うだろうと思う。

ニシアフも最初に飼った内の一匹で、これは初めの2ヶ月くらいはシェルターに篭りっきりでほとんど姿を現さず、夜中の此方が見ていない間に何がゴソゴソしていた様であった。ある時期を境に突然警戒心がなくなり、体を押し付ける感じで手に乗ってくる様になった。こうなるととても可愛い。基本的に一日中寝ており、動いている姿を見ることはほとんど無い(時々夜中にバタバタしている感じ)。何時でも観察できるようにシェルターを透明なものに変えて、嫌がるかと心配したが本人は気にしていない様であった。飼い始めて半年くらいは姿をほとんど見ない、という話も聞くくらい臆病な種である。マスコットキャラクター的な外見の可愛らしさから人気が急上昇しているらしいが、この性格が欠点の一つ。(家畜化が進めば臆病さは薄れるかも知れない。)もう一つの欠点は、モルフ持ちはレオパよりかなり高い。

ボア(ブラジルレインボーボア)は最初に飼ったヘビで、小太鼓のバチくらいの大きさの時からとても大人しく、だいぶ大きくなった今でも変わらない。ほとんど動かない(大抵は水入れに浸かっているか、コルクバークの下で寝ている)ので観察していても面白いものではないのだが、僕が飼っている中では最も気安く、ゆったりと触らせてくれるヘビで、運動させる為に時々腕や首に巻きつけて楽しんでいる。顔つきがとても愛らしい。

ナミヘビ達のうち、カリフォルニアキングスネーク(通称カリキン)3匹はハンドリング時に少し緊張する。僕の手や腕を見つめて動きが止まっている場合などは噛んでくる可能性が高いので、気を逸らせないといけない。到底飲み込めない様なサイズのものでも、取り敢えず噛んでみる、という方針らしい。脱皮で給餌間隔が開いた時などは掃除の手に飛びかかってくる事もある。しかし普段はのんびりと、これ以上無いくらいにリラックスしており(多分、種として警戒心もあまり無い)、見ていて愛らしいヘビである。ヘビの中でこの仲間が僕は一番好きかもしれない。

コーンスネークも一匹だけ飼っているが、割と臆病で、手や顔を近づけると反対の隅に避難していく。大変大人しく、噛むという選択肢が思い浮かばないような個体ではあるが、ハンドリング時には手から滑り抜けないように、カリキンとは別の意味で注意がいる。アカダイショウという素敵な和名を持つ。レッドラットスネークとも呼ばれる。

ラットスネーク達3匹(ブラックラット2匹とイエローラット)は未だ幼蛇ということもあって、僕が今最も可愛がっているヘビ達である。特にブラックラットのリューシスティック(白蛇)は手に対して警戒心が薄く、触れても嫌がらない。3匹とも、ケージに手を入れると興味津々に舌をチョロチョロ出して匂いを嗅ぎに来るのだが、そのままスッと触れてくるのはコイツだけである。他の2匹は昨年の晩秋生まれで冬眠を経験しているらしく、今年(たぶん夏の終わり頃)生まれのリューシスティックと比べても一回り大きい程度である。目が良いのだろう、3匹ともこちらの方を良く見ており、シェルターを入れても殆ど使うことなく、横渡しに置いた木の枝の上で伸びたりトグロを巻いたりしている。ヘビを何か一匹だけ飼いたいという場合、他種にこだわりが無いならこの種は本当にお勧めだと思う。ちなみに、イースター島の衰退とネズミの話(『Humankind』より、西洋人が訪れた時には悲惨な状態だった)でも紹介されるように、こいつら(他の同類種も含めて)は森林の維持において非常に重要な役割を担っていて、もし居なくなれば森林は世代交代が十分に出来ず、草原に変わるそうだ(とあるyoutube動画のアメリカ人生態学者より)。

ラットスネークの分布図。適当に拾った。上記URL先は消えているかも

このイエローラットスネークは新顔である。前から気になっていた種ではあったが、ブラックラットを飼ってみて、この種属に魅了されてしまったのだ。ブラックラットと同様、イエローラットも生息地(北アメリカ中南部の東海岸沿い、フロリダ)ではごくありふれた種だそうで、人と遭遇しても逃げない習性から現地では最も人の目に触れやすいヘビであるらしい。ありふれた種の常としてペットトレード上で人気が薄いらしく、あまり流通しない。しかし、いいヘビである。(何のモルフも持たない個体なので)安かったし。木登りも上手で、一体どうなっているのだろうか、腕を這わせた際にヘビの腹が腕の皮膚に吸い付くというか、しっかり掴んでくる感覚があって一寸驚いた。カリキンのようにボテッと落ちたりしない。